特任教授


担当授業
スポーツ教育論/保健体育科教育法(体育)/教育実習Ⅰ・Ⅱ/教育実習研修/教職実践演習/スポーツ専門演習Ⅲ・Ⅳ
受験生・学生へのメッセージ
皆さんは、体育やスポーツ、運動が好きですか?体育もスポーツも好き。体育の授業はあまり好きではないけど、運動やスポーツをすることは好き、などの意見があるでしょう。では、体育、スポーツ、運動、レクリエーションなどと区別して考えると、どうでしょうか? 動くこと全般は好き、という人は多いでしょう。でも、汗をかくのは好きではない、競争するのは好きではない、他人に見られるのは好きではないという人も少なからずいますね。スポーツ庁による中学生を対象にした「運動やスポーツの好き・嫌い」の調査によると、男子は約11%、女子は21%が嫌い、やや嫌いと回答しています。体育の授業となればそれより数値は高まっています。
一方で、スポーツ庁が18歳以上に実施した「スポーツがもたらす価値」の調査では4割以上が「健康・体力の保持増進」「人と人との交流」「精神的な充足感」を挙げました。また、本学スポーツ科学部学生の調査結果では、前述3項目の他「達成感の獲得」「他者を尊重し協同する力」「豊かな人間性」「フェアプレイ精神の醸成」が加わっています。このことからわかるように、スポーツには健康や体力の保持増進など身体的な価値はもちろんですが、達成感や精神的な充実など精神的な価値、また他者との交流や協同など社会的な価値、さらにはフェアプレイ精神などのスピリチュアルな価値など多くの価値が認められています。
これから保健体育の教師を目指す人やスポーツの指導者を志す人は、「体育が好きで、スポーツや運動も好き」という子供たちを一人でも多く増やすことと、スポーツの持つ有益な価値を理解し、体育の授業やスポーツの教育場面における指導力を高めていきましょう。
保護者へのメッセージ
本学スポーツ科学部では、学生が大切にしてもらいたいことの一つに「教員免許状や関連資格の取得」を挙げています。学生は今さまざまな目標をもって期待に胸膨らませていることと思います。ここでは、教員免許取得、教員養成について説明したいと思います。
2016年度の学部創設以来教員免許取得を目指す学生はほぼ一定しています。入学者からの割合でみると1年次の教職履修希望者は約7割、2年次からの履修者は約6割、4年次の履修者及び教員免許取得者は約5割となっています。そして卒業後教職に就く者は正規採用、臨時任用合わせて入学者の1割程度(20人~25人)となっています。これまで6回の卒業生を送り出していますが、把握できるだけで公立40人、私立15人、合計55人が正規の教員として採用されています。
このように本学部では教職に対する意識は非常に高く、教員採用の実績も上がっているので、学生の希望が叶えられるよう引き続き全職員で教員養成に力を注いでいく所存です。
教職を希望する学生は、自分がこれまで素晴らしい教師に巡り合い、教師にあこがれて、そんな教師になりたいと願うものがほとんどです。この目標を叶えるため、目標に向けての強い意志、計画性、1年次からの前向きな取り組みによって、今度は自分がそう思われるような教師になってほしいと思っています。教職課程を担当する立場として、毎日の学修を精いっぱい支援していくつもりでいます。ぜひ果敢にチャレンジして教員になり、社会に貢献している先輩方のようになるよう心から声援を送ります。
スポーツ専門演習Ⅲ・Ⅳ(ゼミ)
スポーツ専門演習では卒業研究を行い、卒業論文としてまとめ発表します。このゼミでは教育支援ボランティアを経験します。また、プレゼンテーションやアイスブレークの能力、場面指導や教育課題についてディスカッションする能力など、教職に関連した内容について実践的指導力を身につけます。また、教員採用試験の分析を行い各自治体の採用試験に向けて学習会を行います。このようにスポーツを教育的観点から深く掘り下げます。
これまでのゼミ生の卒業研究テーマ(一部)
- 学校現場における教師の発問による生徒への影響-生徒の主体的・対話的な学びを発展させるために-
- 「体育の好き・嫌いの発生要因」-運動と体育の関係性-
- 指導者が考える「高校生の運動部活動(バレーボール)における選手の主体性」について
- 親の運動経験が子どもの運動意識に及ぼす影響についての一考察
- 部活動における地域移行化の課題-未来の部活動指導員の視点に着目して-
- 生徒と教師双方の視点から捉える教師の理想像