教授・学部長


担当授業
スポーツ健康科学論/保健科内容・指導論/学校保健学(小児保健、精神保健、学校安全及び救急処置を含む)/スポーツ科学社会実装演習Ⅰ/スポーツ専門演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
学生や高校生の皆さんに伝えたいこと
みなさんは自分の「可能性」を知っていますか?自分の「将来」をどれほど正確に予測できますか?明日の試合は思い通りにプレーができ勝てますか?不確定要素が多すぎて、誰もが確信をもって回答することはできないと思います。しかしそれは、否定されるべきものではありませんし、悲観することでもありません。むしろ「分からない」からやってみる(試行する)のであって、それが「楽しさ」を生んでいるのではないでしょうか。
ところが時折、「それ、私の専門ではないので分かりません」や「それ、昔から不得意なのでできません」を理由にして、思考(試行)停止する人に出会います。少し考えれば分かることですが、「分からない」「できない」と判断しているのは、今に至る以前の、過去の自分の知識と経験です。それを根拠に何のアクションも起こせなければ、過去の自分はアップデートできません。つまり知識と経験を増やし、成長して自分の可能性を広げることはできません。もし「分かる」「できる」ことだけをやり続けたらどうなるのでしょうか。想像するだけで残念で、もったいないですね。
お伝えしたいのは、「分からない」「できない」ことを否定せず、「分からない」「できない」ならやってみる、という姿勢(思考)を持つことの重要性です。挑戦する前に「分からない」「できない」と言わないでください。みなさんの無限の可能性を大切にしてください。新たな挑戦を楽しんでください。大学(学校)という場所は、挑戦して失敗し、学ぶ場所です。たくさんの「分からない」「できない」ことに立ち向かって、自分でも想像できなった成長を遂げてください。みなさんが大きく化けてくれることを心から期待しています。
研究テーマ
専門(これまでに残してきた研究成果の分野)は、スポーツ生理学、スポーツ生化学、健康科学です。運動やスポーツが有する心身への影響と意味について、遺伝子や分子レベル(ミクロ)から、個人の振る舞いや社会のトレンド(マクロ)までの視点で、多角的に検討しています。また運動やスポーツの心身への影響は、栄養(食事)や休養(睡眠)とも密接に関係するため、それらを含めて研究を進めています。研究で得た多くの知見は、アスリートの競技力向上、子供の体力・運動能力の改善、高齢者の健康寿命の延伸、生活習慣病の予防・改善などに貢献します。
具体的には現在、以下のようなキーワードと運動・スポーツとの関連性についての研究に取り組んでいます。
- 酸化ストレス、ホルミシス効果: トレーニング効果の調節、コンディショニング法の確立
- 水素分子: 疲労軽減、リカバリー促進、運動パフォーマンス向上
- 高所・低酸素トレーニング: 持久力・瞬発力向上、糖尿病の予防・改善
- スポーツ関連脳振盪: 頭部外傷予防策の確立、慢性外傷性脳症との関連性の解明
- 骨密度(強度): 女性アスリートの抱える課題(月経困難症など)の予防・改善、骨粗鬆症の予防・改善、要支援・介護の予防
- 認知機能: 臨機応変なプレー選択能力の向上、学習・作業能力の向上、動作の記憶(非陳述的記憶)の定着促進